愛のうた。
まばゆい光で目が覚める。

「おっはよ～沙知」

ナナはとっくのとうに起きてメイクをしている。

「ん～ナナ朝早いね」

「へ？早くないよーだってもう8時半だし」

はっ、8時半！？

「ちょ・・・起こしてくれたっていいじゃん！」

「だって起こしたって起きないし。大丈夫、シュンもまだ寝てるっぽいし！」



私は急いで着替えて、化粧は下地だけ済まし、シュンとノゾム君のいる松の宿へ入った。

「シュ～ン、起きて～！」

チェックアウトまで少しだというのにシュンはぐっすり寝てる。

「シュンを起こしてくれよー沙知ちゃん！俺がいくら呼んでも起きねぇんだよ！」


私はシュンの頬をつねる。

「・・・・痛ッ！！」


ようやく起きたシュン。

ところどころ寝グセがついてるところがシュンらしい。

「早く起きてよ～～～！皆待ってるから」

「ふあぁぁぁ、ごめんごめん！」


シュンはそういうと昨日買っておいたパンを食べ着替えを済ませる。

時間ギリギリにチェックアウト。


「ふぅ～間に合った」

ナナが大きなため息をつく。


「シュン、どんだけ寝てんだよ！」

「わりー」


その後、4人でお茶をし、電車に乗る。

シュンは1日目に買った空色のパーカーを着ていて、改めて似合ってると感じる。

ナナとノゾム君は寄り添って寝ている。


隣のシュンはまた、寝ていて私はそんなシュンにそっと寄り添った。

シュンが愛用している爽やかな香水の香りに包まれる。


目を開けると電車の窓から見慣れた私たちの町についていた。

急いで4人は電車から降りる。


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