愛のうた。
ー林間学校当日ー

ロマンスカーに乗り、私は一息つく。

席順は女子3人と男子3人の向かい合わせ。


「ロマンスカー何時間乗んの??」とシュンが聞いてくる。

「う~ん、2時間半くらいじゃない?」

「ふ~ん。じゃあ俺、寝るわ。おっやすみー」

シュンはそう言うと背もたれを倒し目を閉じてしまった。


また寝るのかよ!


「まぁ、シュンはほっといて5人で楽しもうぜ!」

ヨウタ、なぜにそんなテンションが上がってる!?


「ヨウっ、うるさい!」

ユキがヨウタの頭を叩く。

お~見事なツッコみ!!



「痛ぇ~」

2人のやりとりは、いつもコレばっかり。

「ユキ、そう言えばホテルの前に海あるんでしょ?」

「そうだよ。もちろん水着持ってきたよねー?」

「あったり前じゃぁ~ん!あたし、黒ビキニ買ったんだから!」

「ちょっ、私も黒!うわ、ナナとかぶった~」


ユキとナナは水着の事で盛り上がっている。

ノゾム君は林間学校のパンフレット見てるし。


むむむむ・・・暇だ。

私もシュンと同じで寝ちゃおうかな?

あ、その前にトイレ行っとこ!


「私、トイレ行ってくる~」

そう、小さな声で言うとトイレへ向かった。
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