愛のうた。
「千沙、だよね」

「-っ!」

「こんな偶然ってないよねぇ?まさか俊太郎の家の隣が沙知の家だったとは」


不気味な笑顔で沙知の家を見つめるハルカ。




「おっじゃましま~す!あれ。誰もいない」

当たり前だ。

母さんや恋花にハルカを見せるわけがない。


「俊太郎の部屋キレイじゃ~ん!ベランダまでついてるなんて豪華だね~」

ハルカがベランダのカーテンを開けようとする。


「やめろ!」

俺の言葉なんかお構いなしにハルカはカーテンと窓を開けてしまった。

「あ、あの部屋って沙知の部屋なんだ。部屋まで隣同士なんだ~」


「っ、早くカーテンしめろ!」

「嫌。逆らったらすぐに洋介に写真売るから」

キッと俺を睨みつける。

「・・・・・・っ」

もう、だめだ。


沙知をさらに傷つけてしまう・・・
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