愛のうた。
「澤俊太郎。」  シュンside
俺には好きな女がいる。


幼稚園の頃から今までずっと、ずっと。


「お~いシュン聞こえてんの?」


「あっ、おう。」


俺は急いでノゾムのところへと向かう。


「また沙知ちゃん見てただろ」


「うっせーよ////」

とか言いながらもノゾムが言った事は図星だ。


俺の好きな女は水川沙知。俺と沙知は幼馴染。


淡い栗色の髪は胸元まであり、チビで化粧はしてるのかイマイチ分からない。


でも、物心ついた時から好きだったんだ。



10年前。


「俊太郎なんか女みてぇー」


俺はいつもからかわれていた。

容姿からにして女ぽっく、髪を伸ばしさえすれば完璧女みたいだったからだ。

それ+内気でナヨナヨしていたから、近所の人からも女だと勘違いされていた。

でも沙知だけは、違かった。

「シュンは男だよ!!見て分かんないの?バカなんだぁ~」


沙知はいつも俺を庇ってくれた。

だから変わろうと思ったんだ。

小学生になると怖がられるように荒い口調、ケンカも強くなるように格闘技も習った。

中学では問題児。中3でピアスをつけた。

俺の母親は元レディースに入ってたらしく、俺がヤンキーになるのは

逆に嬉しかったみたいだ。




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