Sugar × Spice 〜カレは年下幼馴染〜
「驚いたけど、あんたたちは昔から仲良かったしねぇ。
美菜ちゃんがお嫁に来てくれるなんて、元々娘みたいなものだったけど、本当の娘になるなんてねぇ、お父さん」
おばさんが嬉しそうに、そうおじさんに向かって言った。
「まぁ優ももう30だしな。
そろそろ弟離れして、落ち着くんだな」
「父さん、それとこれとは別だよ」
「少しは離れろ」
涼がボソッと言った。
「涼!兄ちゃんはなぁ…!」
「ちょ、ちょっと待ってよ」
私の声に、みんなの視線が集中する。
「そんな、そんな急に結婚って…び、びっくりなんだけど…」
「ごめんね?咲。今までちゃんと言わなくて…」
「籍は、来週には入れてくるつもりなんだ。
あと、式だけでも早いうちにと思って、来月挙げることにしたんだ」
「えっ、来月?!」
私は驚いて2人を見る。
もう頭がついていかない。
というか、理解するのを拒否している。