Sugar × Spice 〜カレは年下幼馴染〜

優兄ちゃんは、私の7歳上の30歳。


涼と優兄ちゃんは12歳も年の離れた兄弟とあってか、優兄ちゃんは涼が生まれた時から涼に甘々だ。


その反動か、涼は名前の通りいつも涼しい顔をして、あまり感情を表に出さなくなった。




「ねぇ、優兄ちゃんはいつまでこっちにいるの?」


私は涼に追いつくと、涼の顔を見上げた。


昔は女の子みたいに可愛かったのに、今では優兄ちゃんと変わらないくらいに背が伸びた涼。



「…さぁ?すぐ帰るんじゃねえの」


「涼は嬉しくないの?優兄ちゃんが帰ってきて」


「お前と一緒にすんな」


「あんた、最近ますます生意気になって…


お前じゃなくて、咲ちゃんって呼んでたでしょ、昔は!」


「大昔の話だろ。じゃな」



そう言って涼は私の頭をポンと叩くと、さっさとバスに乗り込んだ。


私は黙ってそのバスを見送る。




む、ムカつく…。



5歳も年下の、まだ高校生の涼に、最近ますますナメられている気がする。


しかも優兄ちゃんがするみたいに、私の頭を撫でるなんて…


ほんと生意気!!





私たちは、家がお向かいさん同士の幼馴染だ。


元々母親同士も仲が良く、優兄ちゃんは本当の兄のように私やお姉ちゃんを可愛がってくれた。


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