これは、恋じゃない。(完)
「えっと…」
「鈴、もういいだろ?な?」
私の焦った様子を見かねたのか、日向くんが鈴ちゃんをなだめる。
「え~…だって…彼方ぁ」
「鈴、いいから」
何か言いたそうな鈴ちゃんの言葉を遮る日向くん。
「…うん…ごめん。美里」
鈴ちゃんがしゅんと落ち込んだ顔をして、ペコッと頭を下げる。
「いや!大丈夫だから、頭上げて!?ほら、私の話なんておもしろくないし、違う話しようよ!ねっ」
必死に笑顔を作る。
せっかく楽しく話してたのに、私のせいで~…。
じ、自己嫌悪…。