これは、恋じゃない。(完)
「続きはまた今度ね」
ニッといたずらっ子のように笑う。
「!」
うぅ~ドキドキがハンパないんですけど!
私は火照る頬に手を当てる。
「あ、あとさ、昨日も言ったけど、周りの目なんて気にすんなよ。美里は気にしすぎだから」
日向くんの手が私の頭をポンポンと撫でる。
何か、安心する。
「は、はい…」
「よし。」
―――なんて素直に返事しちゃったけど。
その日は朝からヘトヘトだった…。
学校に近付くほど、視線がチクチクと痛くなる。
日向くんはそんな視線にはお構い無しで、いつも通りだったけど…私はずっと心臓がバクバク。
ただでさえ、隣に日向くんがいて緊張するっていうのに。
しばらくはこれが続くんだろうなって思うと…
ちょっと…
いや、かなり不安になった。