志緒少々
かといって、高級寿司屋なんて怖くて入れないし。
いくら取られるかわかんないし。
行ったとしてもチキって安いネタしか頼まなさそうだし。
それじゃ本末転倒だし。
さび抜きでって言うの恥ずかしいし。
そう思っていたある日、閉店間際のスーパーの鮮魚コーナーで、相方が言い出しました。
「……握るか。自力で」
実はこの人、手先がとっても器用で、魚とかイカとか普通にさばける人なのです。
(学生時代、バイトで身に付けたらしい)
さらには隠れた特技を持つのが大好きで、
「寿司握れるようになりたい」
と、その時の顔に書いてありました。
大将相方、誕生の瞬間でした。
まあ、普通にシャリ作って刺身乗っけた海鮮丼でも十分美味しいですからね。
やってみたら案外うまく行くもんで、
それ以降、ぱったり寿司屋には行かなくなってしまいました。