彼が残した物
こんなに苦しい思いをしたのはいつぶりだろうか・・・。

1人じゃ抱えきれない、受け止めれない罪悪感に私は見舞われた。

そしてそのまま私は自分の部屋にダッシュした。

そして、真っ先につかんだのは写真立て。

その中には私と神君が2人で笑って、打ち上げられた花火をバックにして写っていた。

私が6年生、神君が㊥1だったころの写真だ。

家族ぐるみで大きな花火大会に行った時の写真だ。

あのときは、お互いに学校のことを話して、相談して、笑い合ったね。

・・・。

私、神君が

好きだ

好きだ

好きだ

好きだ

好きだ

好きだ

好きだ・・・。

抑え切れないないほどの想いが私の中にあるんだ。

そのまま私はベットにダイブして眠ってしまった。



カーテンから差し込む朝日で私は目を覚ました。

あー、私、あのまま寝ちゃったんだぁ。

早くシャワー、浴びなきゃっ!!

私はシャワーを浴び終えて、朝食を食べようとリビングへと向かった。

『おはよう。今日はこれを食べて行ってね。行ってきます。  お母さん』

毎日のように置かれているこの置手紙。

私の人生の中で家族全員で食事をしたことは1回もないかもね。



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