だから、笑わないで。
ポテトをつまみながら、憂もため息をついた。
テーブルの上に出ていたリンの携帯が震え出す。
「…………ん?…………ごめん、ちょっと」
着信を確認したリンは電話に出る。
「…………ああ……うん…ってかそんなこと、メールでいいじゃん。それか母さんに直接言えば?…………わかったって。言っとくから……うん……………うん、はいはいじゃーね」
リンは電話の相手を適当にあしらうと、携帯を乱暴にカバンにしまった。
杏子も憂もだれからの電話か、大体検討がついていた。
「………レンくん、かわったねー」
「……うん…」
冷めた目で、杏子はつぶやく。
記憶はあの半年まえにさかのぼる―…