だから、笑わないで。
リンはまさか、と思った。
憂とは正反対の女だ。
上村美亜は活発で男癖はとても悪かった。
髪は金髪に近い、オレンジの茶髪。
耳にはピアスがいくつもついている。
化粧は派手でスカートはパンツが見えるほど短い。
スカートからのびた、スラッとした足はモデルのようだった。
先生からの注意はしょっちゅう。
いわゆる問題児だ。
「…………憂と全然違う…」
「もう俺に喋りかけんな。俺とお前は兄弟なんかじゃない。他人だ」
なにも言えないリンをおいて、レンは冷たく睨むと部屋をでていった。