だから、笑わないで。
―第十二章―憂side




あ、降りそうだなぁ…




あたしは教室から空を見上げながらおもった。
五限にはリンくんも杏子もでていない。
あたしも誘ってくれればいいのに。




あたしはそのままボーッと空を見上げていたが、やはりつまらなくてクラスメイトに杏子とリンくんの行方をきいてみた?




「ああ…それなら屋上に向かってた気がするけど」



その答えを聞いたあたしは傘をふたつもって屋上へ向かう。
もし雨が降ってきたときのためだ。



あたしは鼻唄をうたいながら、スキップして屋上に向かった。




屋上に向かう階段で雨がとうとう振りだした。
あたしは持ってきて正解だったなと思いつつ、屋上の扉を開いた。







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