だから、笑わないで。



リンくんはあたしの部屋を新鮮な感じで見たあと、憂らしいって言った。
あたしはもってきたお茶をだした。



「ありがとう」



リンくんはお茶をゴクゴクと飲む。
あたしはベッドの上のぬいぐるみをいじって遊んでいた。


「…………」
「………リンくん…?」



リンくんはなにもないはずの壁をじっとみていた。
そこには以前、レンくんと撮ったツーショットやプリクラがはってあった場所だ。
四人で撮った写真は写真たてに飾ってある。




「………….あ、うん。なんでもない」
「 ?」




リンくんはすこし切なそうに笑った。






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