だから、笑わないで。
美亜はなんであんなにも強いのだろう。
俺が憂を好きだと知りながら、それでもそばにいてほしいと彼女は言う。
それは、とてつもなくつらいんじゃないのか。
リンもだ。
リンはいまだ憂に気持ちを伝えるわけもなく、優しくそばにいる。
杏子もリンは憂が好きだとしりながら、それでもリンを想い続けている。
「…俺は…なんなんだよ…」
俺は憂を忘れるために美亜を利用して散々傷つけたうえに別れようとして。
自分のことばかりじゃないか。