だから、笑わないで。
―第十四章―絡まる運命
次の日、朝早くレンは家を出た。
きのうはリンと久々にしゃべって、久々に一緒に遊びにいって、久々に夕飯を一緒に食べた。
それがなんとなくうれしかったりするじぶんにレンは呆れていた。
はあっとため息をはき、ネクタイをほどいてカッターシャツを第2ボタンまであけた。
息苦しさが消え、涼しくなっていく首もと。
風がふくたび気持ちがよかった。
レンはそのまま学校に直行すると、誰もいない教室にカバンをおき、玄関へ戻る。
「………美亜っ」
レンは遠くからでもわかる金色の髪を見つけ出すと走り出した。
「……レン?おはよお~はやいんだねぇ~」
美亜はあくびをしながらレンにあいさつをした。
「うん、なんか眠れなくて。それよりこれ!」
レンはポケットからあるものを取り出した。