だから、笑わないで。


俺は憂を抱いて家の鍵をあけ、ベッドに寝かせた。


すやすやと眠る憂。
そんな憂を見てたら涙がでてきた。






「……憂…憂…っ!」





好きだ。
本当に本当に本当に大好きだ。




だれのものになっても。
俺が、憂がだれと付き合っても。
俺は憂が大好きだ。






「憂…ごめんな…」





こんな俺でごめん。
中途半端に優しくしてごめん。
約束やぶってごめん。




ごめんしかでてこないよ…





「………ーん…れん…く…」

「……憂…?」

「…ごめ…ね…ずっと………約束…」

「………」

「まもれなかった……」




憂の目が一瞬開く。
涙を流しながら、憂は微笑んだ。






自然に、俺と憂は近寄ってそのままキスをした。





罪悪感なんてなかった。





憂のことしか頭になかった。


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