だから、笑わないで。
恋愛にいいも悪いもない。
むしろ、俺が悪いだろ。
レンの、大切な恋人をすきになって。
別れさせたんだから。
「悪いのは俺だろ。レンの彼女を好きになったんだから」
「違う。それは、違うリン。俺の彼女を好きになったわけじゃない。俺の彼女になる前からずっと好きだったんだろ…?」
蚊のなくような声でレンはいった。
明るくなった髪。
いくつも開けたピアス。
煙草嫌いなのに吸う煙草。
……全てで助けを求めてたんだよな。
「………だとしても……レンの彼女になった時点で諦めなかった、俺が悪い。レンはなにも悪くない……だから…自分をせめないでくれ」
俺はレンの頭にチョップをいれて、立ち上がった。
そして学校行こ、と言った。
ちゃんと笑えてたはず、だ。