だから、笑わないで。
すぐにリンが注文したアイスコーヒーが運ばれてきた。
ウエイトレスは伝票を残して去っていった。
リンはガムシロップとミルクをいれてくるくるとかきまぜた。
「…………レンくん遅いねぇ…」
「もうすぐ来ると思うよ。ここの場所もメールしたし」
「そっか!なら早くでないとね!」
憂はゴクゴクとピーチティーを飲む。
えっ、なんで?と言いながら杏子もゴクゴクと飲む。
「だってレンくん絶対俺も飲むーっていいそうだもん」
憂は微笑みながら言った。
「……俺も…そう思ってた…」
「あはは、やっぱり?さすがリンくんっ」
三人は急いで飲み物を飲むと、会計をすませた。
お金はぜんぶリンが出してしまった。
「…………え…いーよ、当たり前だし」
「ダメだよ!ここの喫茶店高いんだから!」
「リンくん、わたしのアイスティーもなかなかよ?」
「………まじいーよ……あっ、レンからなんだ。遅れたお詫びって……」
リンがそう言うと、ふたりは出していたお金を財布にしまった。
「なーんだ…レンくんからなら当然だよ」
「そーだよねっ、レンくん、ごちそうさま」
ふたりは笑って言う。
リンも微笑んだ。
するとレンがはしってくるのがみえた。
「はあっ、はあっ…遅れてごめ…ん…」
「おそーい!早く行こうよ!」
「おつかれ」
「ていうか……はあー、はあー…何で喫茶店を出たんだよ。俺も飲もうと思ってたのに」
と、レンはぶーたれながら言った。