だから、笑わないで。




リンくんは憂が好きだ。
憂がずっと好きで好きで好きで…
好きすぎて、つらいんだわ。
だから、離れることを選んだ。
だけどレンくんはそれを許さなかった。

ここまでは予想の範囲内。

リンくんの最もつらいこと。
それは…



「……憂の涙…か…」
「!」
「それがきっと、一番つらいよね」


リンくんはびっくりしたようにわたしをみた。



「…………………」



憂の涙…好きな人の涙。
あたしだってリンくんが泣いたらつらいだろうから、リンくんが落ち込んでるいちばんのりゆうがそれだろう。


「………リンくん、わたしね」
「…………」
「………わたし…リンくんのこと好きだけど……リンくんのこと尊敬してるの」
「……………え、何で」


リンくんはクスクス笑った。




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