だから、笑わないで。
なぁ…レン。
俺はレンが大事だよ。
無口で無表情な俺を分かってくれるのはレンだけだった。
一番わかってほしいこと、しってほしいこと、レンにだけは伝わってた。
恩は山ほどあるのに―…
俺は恩を仇で返すのかな。
レン、俺が憂を好きだと言ったらどうしますか?
レンの彼女が好きだと言ったら、レンはどうしますか―…
俺は三人の嬉しそうな背中を、後ろから眺めた。
新たな教室となった、2年2組に入っていく。
続けて俺も入った。
すると、たちまちレンは囲まれていった。
時間がたつにつれ、人は増えていく一方だ。
中には女もいる。
憂という彼女がいるのに、諦めないやつらだ。