だから、笑わないで。



そう言う憂はどこか悲しげだった。
俺は憂の前にまわりこみ、抱きしめた。


「………レンくん…?」
「憂大丈夫だよ…」
「……ふふ…っ、ありがとう」


抱きしめていた体をはなし、憂にキスをした。


それからショッピングにいったり、アイスを食べたり、プリクラをとったりした。
日が傾き始め、憂を送るために電車に乗る。
といっても同じ方向だけれど。


今日撮ったプリクラはふたつにわけて、ふたりそろって携帯の裏に貼った。
俺はそれを眺めてニヤニヤする。
憂はそれをみるたび注意した。





途中近くの公園により、ベンチに座って話した。







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