だから、笑わないで。



いつもリンがサボっているスポットにいくとレンは喜んだ。

リンの一面をしることができたからだろう。




「……………レン」
「んー?」
「…………俺トイレ行ってくる」



そう言って早10分。
リンは一向に戻ってくる気配がない。
レンは大きいほうか?と、思いながらもリンを探しにでかけた。



トイレをひとつひとつみていくがリンの姿はない。



「……………?」



廊下を歩いていると、窓の外を眺めるリンがいた。



「リ……」



呼ぼうとして、気付いた。




リンは何をみてる…?




リンが眺める先にはグラウンドを使った体育が行われている。

男子も女子もグラウンドだった。

リンはその体育を見つめている。



レンは最初、リンは体育をやりたがっているのだと思った。
ならば出ればいいのに、と思った。



だけどリンの視線は動く。
ただ一人をみているというかんじだ。





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