そして優しい~番外編~
~ 章弘 ~
俺は体育館の端で立ち止まると、校舎へ戻る前にチラッと振り返った。
遠くに見える2人の姿。
美雪と沖野先生。
残念だけど、悔しいけど、それでも……。
美雪が楽しそうな笑顔で居られるなら、それでいいんだ。
俺は思わず、空を見上げた。
なぁ、僚二……おまえもきっと、そう思うだろう?
心の中で僚二にそう問い掛けながら、俺は昔の僚二と美雪を思い出していた。
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~ 章弘 ~