君が恋に落ちるまで。




癒されたのは身体だけで
心は酷く傷ついた。




それなのに、




「 あたしが何度慧を呼んでも
  悠也さんはあたしを呼んでたから 」




熱に揺れる瞳が、
掠れた低い声が、




あたしを見て、呼んで、




「 流されたんじゃなくて、
  あたしはあたしの意思で
  悠也さんに堕ちたいと思ったんです 」




後悔しながらも、
どこか幸せを感じて、




それでも、その幸せを上回る
ネガティブなあたしの考えが
全てを覆っていた。




”今なら”




”今だから”言える。






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