君が恋に落ちるまで。
「 ッ・・・・うっ・・ 」
夜中の公園で、何をしてるんだろう。
早く帰らなきゃ、奏多さんにも
そう言われたのに、
体が、動かない。
ずっとずっと夢見ていた初恋は
幸せで、だけど辛くて、
大好きだった慧との別れは
あたしには耐え難いほどに
優しかった。
責められると思っていた。
慧に彼女がいたように、
あたしだって同じような
ことをしてしまったんだから、
責められて当然だと思った。
最後の最後に、一番聞きたかった
言葉を聞けるなんて思ってなくて、
全身から力が抜けた。
今まで、ずっとその言葉が聞きたかった。
たった一言で、心のモヤが晴れて
引き戻されそうになる。