君が恋に落ちるまで。




「 ・・・了解 」




小さく笑いを零した彼は
手際がよくて、たまに
目が合って微笑んで、




「 どうぞ 」




イメージは、透明。




出てきたのは、赤色。
グラスに飾られたオレンジを
凝視していると、彼が吹き出した。




「 スプモーニだよ 」


「 スプモーニ・・・? 」


「 甘いから飲みやすいかな、と
  思うんだけど、どう? 」




そう言われて、グラスに
口をつけた。




グレープフルーツ・・・?




「 ・・・おいしい 」


「 そう?よかった 」





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