君が恋に落ちるまで。
指輪の入ったグラスを
悲しそうに見つめながら
グラスを傾げ、喉にお酒を
流し込む彼は、きっと誰が
見ても”綺麗”だと思う。
「 瑞穂ちゃん、そろそろ
ペース落とした方がいいんじゃない? 」
「 ・・そう、ですね・・・ 」
”そろそろ”と、最後の一口を
喉に流し込んだ。
────────────ガタンッ
「 瑞穂ちゃん!? 」
「 潰れちゃったか・・ 」
体が熱くて、頭が重い。
悠也さんの肩にもたれかかりながら
あたしは何かをぼそっと呟いて、
そのまま意識が遠のいていった。