君が恋に落ちるまで。




「 ・・・・ん・・・ 」




最悪な夢から目を覚ますと
目の前に慧が居て、
”おはよう”って言ってくれる。




そんな、甘いことを考えていた。




「 おはよう。瑞穂ちゃん 」




眠い目を擦りながら、”おはよう”と
彼に返し、ハッとした。




「 え・・・? 」


「 気分はどう? 」




見覚えのある、黒髪とスーツ。
心配そうな彼につい首を傾げてしまった。




「 ・・・もしかして、覚えてない? 」


「 あ・・・すいません 」




甘い考えはすぐに吹っ飛んでいた。
目を覚まして一番に目に入った
彼の表情に。





< 50 / 245 >

この作品をシェア

pagetop