君が恋に落ちるまで。
目を瞑り、小さく寝息をたてる
彼女の髪に触れながら、
自分が酷く惨めに感じた。
きっと、彼女はまだ好きなのだろう。
傷を抉るようなことを
してしまった。
俺とは違って、彼女はきっと
心から優しく、温かい。
その分傷は深く、俺が触れるたびに
痛むだろう。
「 ・・・・ごめんね 」
酷いことをしてしまった。
だけどきっと、これで彼女は
もう俺には会えないだろう。
忘れられない彼を思うたび
俺を思い出し、傷つき、自分を責め、
そしてもう、俺には会わなくなる。