君が恋に落ちるまで。
「 ・・・聞いても、いいかな 」
「 なんですか? 」
重苦しい空気の中
向かい側に座った悠也さんが
ふと視線を落とした。
「 ・・・慧くん、って言うのは
瑞穂ちゃんの彼氏? 」
体が強張って、息がつまった。
なんとか頷いて返事をしたけど
相変わらず、どこかで声がつまって
言葉にはならなかった。
「 どれくらい付き合ってたの? 」
「 ・・・・・っ 」
傷を抉られる痛み。
だけど、答えないと、と
”一年と半年”だと言えば
彼は目を丸くしていた。