君が恋に落ちるまで。
「 あれ?彼女は? 」
「 ・・・帰したけど 」
「 へぇ・・・ 」
ソファに座りながら
コンビに袋を床に置いて
水を飲む俺を見て、目を細めた。
「 ・・・・なに? 」
悪戯を思いついた子どものような
その表情に顔を歪めていると
奏多は俺から目を逸らた。
「 ・・・好きにでもなった? 」
カマをかけたつもりなんだろう。
これで俺が動揺でもすれば
”そう”なるのだろうけど。
「 ・・・どうだろうね 」
相変わらず鋭い奏多には驚いた。
けど、これが正直な気持ちだ。