君が恋に落ちるまで。
変わらない毎日だった。
悠也さんとのことは全て
なかったことのように、
いつも通りの高校生活。
一つ、変わったことといえば
あたしの傍に、彼がいないこと。
「 浮気されてたんだって? 」
「 ・・・なんで? 」
「 なんで、って・・・そんな顔して言う? 」
頬杖をついたあたしの顔を覗き込み
”大丈夫?”とあたしの頭を撫でる。
────────────パシッ
「 ・・・・瑞穂? 」
「 え?・・・あ、ごめん・・・ 」
「 別にいいけど、本当に大丈夫? 」
「 ・・・・ん、けど今日は帰るね 」
その瞬間、優しく微笑む彼の手が
髪に触れた気がして体が強張った。
払いのけた手は、友達のものなのに。
・・・・どうして、悠也さんが・・・・