【短篇】鬼ごっこ
ショウセイの声がして顔を上げた。


「…あ……っ…!?」


孝平はショウセイを見て、首を絞められたような息苦しさを感じた。


その様子にショウセイは気付いた。


「おやあ??声出ません??もしかして、見えてます??我々の姿。」


孝平は口を大きく開けてゆっくり頷いた。


孝平はまだ、息苦しい。

「いやあ。恥ずかしいですねぇ。もう見えてますかぁ。」


ショウセイは、嬉しそうに言う。


ショウセイと、ただ無数の人間達は笑っている。


ショウセイは、血まみれ。


片腕のないもの。


額に穴が開いているもの。


胸から激しく血を流すもの。


――…。


孝平の前にはショウセイを含む無数の動く死体が笑っている。


…こ、殺され…た者…たち!?


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