【短篇】鬼ごっこ
「私たちは弱いのです。こうして集まらなければ孤独で死んでしまいそうだ。」


ショウセイは、血まみれの笑顔で言う。


そして、すでに死んでいますがね。と自虐的に言った。


孝平は、動かない。


「そうそう、なぜ、犯人が捕まらずに迷宮入りになってしまうかご存知ですか??」


ショウセイは、再び孝平に聞いた。


何も言わない孝平を見て、ショウセイは静かに言う。


「それは、私たちが可愛がり過ぎてしまうからです。
命を以って償われても我々は生き返ることはできないので、我々は生きているが故に感じる恐怖感を刻みつけてやります。追って…捕まえて…いたぶって…逃がして…追って…。何度も何度も繰り返し。」


「……ぅ……」


孝平は、声がようやく少し出るようになり反応を示す。
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