ヒコーキ雲に乗って
夏海は、大学に入って最初に出来た友達だった。

入学式で隣りの席に座った時、人懐っこい笑顔で話しかけてきてくれた事を昨日の事の様に思い出す。

自己主張が強く、言いたい事をハッキリと言う貴子と私は、しばしば衝突する事もあるのだが、彼女がいてくれるおかげで、私達3人のバランスがうまく保てているのだと思う。
彼女と一緒なら、課題が多くても、教授が変人でも頑張れる気がするから不思議だ。


とにもかくにも、無事ゼミも決定し、あとは春から始まる地獄の様な日々に向けて、心構えをするだけだ。

こうして、私の大学2回生が終わろうとしていた。


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