地味なあの子は鬼狩り少女2 〜千年霊樹の後継者〜
そう言おうとした瞬間、葉を抱きとめた状態のまま
くるっ、
と神無ちゃんがこちらを向いた。
そして、あたしを見て一言。
「……琥珀ちゃん、ひどい」
………え。なにが?
思わず目を点にすると、
「葉だって覚えててくれた……」
………拗ねたようなその一言に、やっと理解する。
つまり……
…あたしがさっき、神無ちゃんの名前を聞いたから、
あたしは神無ちゃんの事を覚えてなかったと思われてる……?
だとしたら、
「ち、……違っ!!」
勘違いもいいところだ!!