地味なあの子は鬼狩り少女2 〜千年霊樹の後継者〜



『あたしの弱虫!!
今だ、今、踏みださなきゃ!!
神無ちゃんを助けるんだ!!』


強く自分に言い聞かせる。

震える体を無理矢理動かし、木の陰から出て行こうとして――…


『琥珀、』


背後から声をかけられた。


慌てて振り向いたあたしの視界に入ったのは、


『俺も一緒に行くよ』

「……兄さん!?」


穏やかに笑う樹兄さんだった。



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