不思議の国のアリス
「っ!!?」
私の目の前に広がる真っ赤なバラ畑。
ゆっ夢か。
「アリス。」
「っ!!」
そこにいたのはレン。
今更パニック。
私、木陰で寝てたはずなんだけど。
こんなお洒落なところなんて知らない。
「レン!!アンタがこの世界に私を連れてきたんでしょ?帰すことだって出来るよね!!?帰してよ!!私の世界に帰してよ!!」
私はレンの肩を掴んでゆさゆさ揺らす。
帰りたいのよ!!
ここの世界はのんびり出来て楽しいけどさ!!
記憶がおかしくなる。
ここにいたらおかしくなる。
てか、文化祭の途中だったし!!
「帰せるよ?でも帰さない。アリスにはやることがあるから。この世界で。」
にっこり笑いながら私の手を掴むレン。