三毛猫レクイエム。
簡単なお粥を作って、それをヒロに食べさせた。薬を飲んだヒロは、しばらくしてまた眠りに付いた。
それを見計らった私はコンビニのお弁当で、空腹を満たした。
みゃ
そこにヨシが近寄ってくる。
「あ、ヨシもお腹すいたよね」
台所を探すと、キャットフードを見つけた。そしてそれをヨシにあげる。
「ヒロ、早く良くなるといいね」
みゃあ
私は、その夜、ずっとヒロに付き添った。
翌朝、ふと気づけばベッドの脇で眠ってしまっていた。私の隣でヨシも丸まって眠っていた。
ヒロはまだ眠っている。
「……熱、下がってる」
その額に触れれば、大分熱が下がったようだった。薬が効いたのかもしれない。
「良かった……」
安心したら、急激に眠気が襲ってきた。私はそれに逆らわず、再び眠りに落ちた。
夢を見た。
愛しい人の夢。
「真子」
痺れるような声で呼んで、私の額にキスをする。
「迷うな」
そう言って、夢の中のあきは私に微笑みかけた。
そして、私の頭を撫でて、消えてしまった。