三毛猫レクイエム。
第八章
一寸先の、闇
自分の気持ちを受け入れてから、ヒロと一緒にいる時間が増えた。
ヒロと一緒にいても、あきの話ばかりしているから、やっていることは今までと変わらないかもしれない。
正直、あきの話ばかりでヒロに申し訳ないとも思うけど、それでも少しずつヒロのことも知っていった。
誕生日だとか、好きなものだとか、少しずつ、ヒロとの思い出が増えていく。
それが、少しだけ嬉しかった。
ヒロと一緒にいると、あきのことも思い出す。
最初は酷い罪悪感を覚えていたのに、今はあきが背中を押してくれているような気がした。
「真子さん、連休に仕事は?」
ヒロはいまだに私をさん付けで呼ぶ。私はそれがヒロのあきへの遠慮なんだと感じてる。
ヒロはそれを口にしないけど、ヒロの中で私といることに何かしらの葛藤があることは間違いない。
「一日目は午前中のシフトで、あとはお休みを貰ったよ」
「それなら、ちょっと出かけない?」
「出かける?」
ヒロの突然の申し出に、私は首をかしげた。
「そう。普段行かないところに。動物園とか」
私は笑って、
「動物園って、子供じゃないんだから」
「はは、冗談だけどさ。とにかく、出かけよう」
ヒロの言葉に、私は頷いた。
「わかった」
そして、連休。ヒロが私を連れてきたのは、花鳥園だった。
「花鳥園か……初めて来た」
「実は俺も。けど、俺の叔母さんがしきりにここを薦めてくるから」
私は、そう言って苦笑するヒロを見た。
「叔母さんが、って……どうして?」
私の質問に、ヒロは照れたように首元を掻く。
「あー……女の人は、どんなところが好きかって聞いたら、異常に興味持って。俺、あんまり色恋話がないからさ」
「ヒロ、格好いいのに、今まで浮いた話がなかったの?」
ヒロは苦笑した。
ヒロと一緒にいても、あきの話ばかりしているから、やっていることは今までと変わらないかもしれない。
正直、あきの話ばかりでヒロに申し訳ないとも思うけど、それでも少しずつヒロのことも知っていった。
誕生日だとか、好きなものだとか、少しずつ、ヒロとの思い出が増えていく。
それが、少しだけ嬉しかった。
ヒロと一緒にいると、あきのことも思い出す。
最初は酷い罪悪感を覚えていたのに、今はあきが背中を押してくれているような気がした。
「真子さん、連休に仕事は?」
ヒロはいまだに私をさん付けで呼ぶ。私はそれがヒロのあきへの遠慮なんだと感じてる。
ヒロはそれを口にしないけど、ヒロの中で私といることに何かしらの葛藤があることは間違いない。
「一日目は午前中のシフトで、あとはお休みを貰ったよ」
「それなら、ちょっと出かけない?」
「出かける?」
ヒロの突然の申し出に、私は首をかしげた。
「そう。普段行かないところに。動物園とか」
私は笑って、
「動物園って、子供じゃないんだから」
「はは、冗談だけどさ。とにかく、出かけよう」
ヒロの言葉に、私は頷いた。
「わかった」
そして、連休。ヒロが私を連れてきたのは、花鳥園だった。
「花鳥園か……初めて来た」
「実は俺も。けど、俺の叔母さんがしきりにここを薦めてくるから」
私は、そう言って苦笑するヒロを見た。
「叔母さんが、って……どうして?」
私の質問に、ヒロは照れたように首元を掻く。
「あー……女の人は、どんなところが好きかって聞いたら、異常に興味持って。俺、あんまり色恋話がないからさ」
「ヒロ、格好いいのに、今まで浮いた話がなかったの?」
ヒロは苦笑した。