欠点に願いを
次は役に合わせた台本読み。
役が無い俺は糊付きメモを出して、皆が読むのを聴きながら照明の案を考えてた。
舞台として使う体育館の照明の数と設置場所なら覚えてるし、スポットライト以外は固定だから、ある程度なら考えられる。
俺は、案を考えては糊付きメモにメモして、それを台本に貼っていった。
今回、俺達がやる舞台は約50分の長さ。
それだけの長さなら、幾らでも照明の案は浮かぶ。
皆が台本を読んでいる間、俺の台本だけがメモによって膨らんでいった。
考えてはメモする俺を、雄一が役をこなしながらニコニコと見ていたようだ。
そんな雄一を、今現在は仕事が無いココが見ていたーー。
文化祭まで一ヶ月半。
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