欠点に願いを






「てっきり雄一とココは付き合っていて、昨日はココが雄一に見惚れてたんだと思ってた」

「俺とココが? まさか」


アハハ、と軽く笑う雄一。


「俺とココが付き合うなんて、太陽が西から昇っても有り得ないなー」

「何でそんな断言出来るんだ?」

「…いやぁ~、それは言えないねぇ。トップシークレットだし」

「何だよトップシークレットって。雄一マジうざい。しかも英語の予習の邪魔すんなし」


電子辞書の電源を入れ、予習に戻ろうとする俺。
鬱陶しく絡んでくる雄一。


「おやおや? てっきり浩太君は、ココが好きなんだと思ってたんだけど」

「なっ………!!」

「だから俺、ココをスポットライトに回したんだけど」


……何処まで把握してるんだ、コイツは。





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