欠点に願いを

IV






中間試験も終わり、部活動が再開した。
俺達の学校は試験一週間前から部活が活動停止になるが、晴れてそれも解禁。
文化祭までは三週間を切っていた。


劇の照明に関しては殆どが決まって、役者の動きやスピードに合わせて微調整していた。






「今日は体育館が借りれたから、腹筋と発声が終わったら移動するぞー」

「わーやった~!!」

「これで正確な動きのタイミングが掴める!」


雄一が多目的室に入ってきて、体育館練習を告げる。
本番と同じ舞台で練習出来るとあって、皆にも気合いが入ったみたいだ。


類を見ない速さで腹筋と発声を終わらせ、荷物を持って体育館に移動した。
……しかし、俺は気付かなかった事があったらしい。





.
< 54 / 108 >

この作品をシェア

pagetop