欠点に願いを
IV
中間試験も終わり、部活動が再開した。
俺達の学校は試験一週間前から部活が活動停止になるが、晴れてそれも解禁。
文化祭までは三週間を切っていた。
劇の照明に関しては殆どが決まって、役者の動きやスピードに合わせて微調整していた。
「今日は体育館が借りれたから、腹筋と発声が終わったら移動するぞー」
「わーやった~!!」
「これで正確な動きのタイミングが掴める!」
雄一が多目的室に入ってきて、体育館練習を告げる。
本番と同じ舞台で練習出来るとあって、皆にも気合いが入ったみたいだ。
類を見ない速さで腹筋と発声を終わらせ、荷物を持って体育館に移動した。
……しかし、俺は気付かなかった事があったらしい。
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