抜け出さない夏……

第一夜

【八月一日】晴れ。

朝の日差しがカーテンの隙間から柔らかく差し込む。

窓の外からは朝早くだろうがお構いなしに蝉の鳴き声が、合唱している。

その暖かい光を浴びながら俺は眠りから目覚める。

目が覚めたはいいけれど、体が鉛の様に重い……

何やら深い夢でも見ていたような、そんな感じだ。




ってのは、夏休みに入った俺の体のいい言い訳で!!

簡単に言えばせっかくの夏休みくらい怠けたいのだ！

誰しもそういう時期があるだろ？

俺は今正にその時期真っ最中なのだ!!

そんな誰に説明してるか分からない、というよりも。

自分に何かしらの理由をつけたくで自分にだから怠けていいんだよ？　といい聞かせつつ俺はまた眠りにつく。




…………はずだった。