引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
01☆3回目の春










「おっはよー!めちゃくちゃいい天気だね〜」



「あかねちゃん、ちょっと遅いよ…」



「3年になってもあかねちゃんのこの感じは相変わらずだねー」



「えー!?そんな遅れてないじゃん?2、3分遅れたぐらいでそんな言われるのぉ〜?」



「だってさ、柚」



「そうだね…、映美佳。今日はクラス替えの日だし」






すがすがしい風が、ポニーテールの私の髪の毛をなでていく。





私の名前は、杉田柚(すぎた・ゆず)。




今日から中学3年になりました!!





そして…、私の隣を歩き出した、ちょっとしっかりしている女の子は、小谷映美佳(こたに・えみか)。





私の小3の時からの友達で、小5から中1まではずっと別のクラスだったんだけど、去年は久々に同じクラスになることができて、ずっと一緒に行動していた。






もう一人、私達との約束にちょっと遅刻気味に現れた調子のいい感じの女の子は、馬場あかね(ばば・あかね)ちゃん。





中1の時に同じクラスになって仲良くなって以来、クラスが離れた去年もたまに一緒に登下校したり話したりしていた。






私達3人は、同じM小学校出身。





だから登下校のルートも途中からほとんど一緒で、今日もあかねちゃんの提案で「せっかく3年生で最後のクラス替えだし、3人でクラス確認しよーよー」って春休みから新学期は一緒に登校しようと約束してたんだけど、当のあかねちゃんが最後に姿見せてるもんね…。





まあ、そんなところがあかねちゃんらしいんだけど。。。





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