引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





「私、ホントはこのままあと1年が過ぎ去ればそれでいいと思ってたんです。だから…、辛くても我慢できた」






蘇我さんが先生にそう言っているのを聞いて、私はふと疑問に思ったことを口にした。






「そう言えば…、蘇我さんはどうして西田さん達に抵抗しようと思ったの?昨日からそういう行動取ってたみたいだし…」



「あ。昨日からあの二人とよそよそしいの、バレてた?まあ…、今朝嫌味言われたしね」



「…杉田さんのおかげらしいわよ」



「えっ!?」






先生にそう言われて、かなり驚いた。





私…、蘇我さんに何か言ったっけ???






グルグルと頭の中で蘇我さんとの会話を思い出していると、先生が笑顔で私に話してくれた。






「蘇我さん、中学に入って初めていじめのことを話したのが杉田さんなんだって。話を聞いてもらえるだけでもだいぶ気持ちが楽になったけど…、杉田さんがうらやましかったって」



「私が…?」






そう言えば蘇我さん、よく言ってたっけ。





私のことがうらやましい…って。






「杉田さんもクラスの女子の中では一人で行動していたんでしょ?だけど、他のクラスに仲良く話せる友達がいるし、彼氏だっている。一人でいるハズなのに、何だか生き生きしてみえた…って。ね?」



「あ…、はい」






先生に話を振られた蘇我さんは、少し恥ずかしそうにうつむきながら返事をした。





なんか、改めてそう言われると、私まで照れるんだけど。。。





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