引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「だから私…、あの人達の呪縛から脱しなきゃって思ったの。杉田さんのようになりたかったから。…杉田さんと近付きたいって思ったから」
「え?私と…?だから西田さんと間山さんに抵抗を始めたの?」
「あの時はどう転んでもいいやって気持ちで抵抗したけど、今思えば無謀だったね。結局杉田さんと瀬川くんがいなかったら私はどうなってたんだろ…」
「どんなに傷ついても……、きっと私が見つけて守ってたよ」
「ありがと。まあ…、あの二人だけじゃなくて、他のクラスのアイツらの仲間にもいじめられてたし、まだ結果はどうなるか分かんないけど…」
「大丈夫よ。いじめてた子の名前は私が控えてるし、担任の先生達にもよーく言っとくから。それでもダメならまた私の所に来なさいよ」
「そうだよ。先生達がちゃんと蘇我さんの訴えを聞いてくれただけでも大進歩だよ!それに…、私だっている」
「杉田さん…?」
蘇我さんが私を見て、「変わらなきゃ」って思ってくれたのは、驚いたけどかなり嬉しかった。
そのおかげで、勇気ある一歩を踏み出すことができたんだから。
だから…、今度は私から歩み寄る番だね。