引っ込み思案な恋心。-3rd~final~
「私…、蘇我さんとなら気が合いそうだなって思ってたんだ。だから、これからも仲良くしてもらえないかな…?」
確か…、私がこういうセリフを言ってもらったことはあったけど、自分から言うのは、これが初めてな気がする。
もっと緊張するものかと思ってたけど、案外すんなりそのセリフが口から出ていた。
「ありがとう。私も…杉田さんと友達になりたい。これからよろしくね」
蘇我さんは、笑ってうなずいてくれた。
それにつられて私も微笑んだ。
「良かったじゃない!友情成立!!私まで嬉しくなっちゃった」
その様子を見ていた保健の先生にもとびきりの笑顔で祝福されると、何か照れる…。
だけど、本当にすがすがしい気持ちになった。
まだ…、私と拓が取った行動が本当に正しいものだったかなんて、確かに分からない。
だけど、蘇我さんとの間に確実に芽生え始めた友情だけは、大事にしていこうと思った。
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