引っ込み思案な恋心。-3rd~final~





「やっぱすごいね、瀬川くん。県大会に行くのも分かるわ。この辺の中学じゃ相手にならないって感じ」



「2位の選手ともかなり差を開けて優勝してるもんね。拓が頑張ってきた証拠だよ」



「この後どうするの?瀬川くんは陸上部の人と学校に戻るんだよね?」



「うん。私達は自力で帰らなくちゃね。どこかでお茶していこうよ」



「あっ、いいね。柚、どこかいい店知ってるの?」



「私は…、M小の近くの喫茶店しか分からないや…」



「そこでいいよ。じゃあとりあえず戻ろうか」






拓は学校が借り上げてくれたバスに陸上部のみんなと乗って帰って行ったけど、私達はバスと電車を乗り継いで、校区内に帰ってきた。





そして、いつも映美佳とあかねちゃんとよく行くM小の近くにある喫茶店にやって来た。






「へぇ〜。おしゃれなお店だね」



「よく映美佳とあかねちゃんと一緒に来るんだ。3人ともM小だから、家からも割と近いんだよね」



「いいね。うちの近くにはこんなお店ないから、憧れる〜」






私はいつものアイスティー、あーさんはミルクたっぷりのカフェオレを頼んで、拓のさっきの走りについて盛り上がった。





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